みなとまちセラミカ工房は、宮城県牡鹿半島の付け根、女川町にあるタイル工房です。 コバルトブルーの海が広がる心地の良い港町にて、伝統的なスペインタイルの製法によって、手作業で1枚1枚、タイルを制作しています。
2011年3月11日、東日本大震災が女川の街を襲い、壊滅的な被害を受けました。
震災直後の女川町はタイルで言うと素焼きの状態。
色を失くしてしまった街にスペインタイルで彩りを添えたい。大きな夢に向かって、工房が始動しました。
スペインタイル (クエルダセカタイル)は15世紀にイスラム諸国からスペインに伝わった伝統技法のタイルです。デザイン画を素焼きのタイルにトレースし、スポイトで色付けする液体を流し込み、約1000度の窯で焼き上げます。高温で焼くので、経年によって色あせないのも魅力のひとつです。
デザイン画をトレース
トレースした線を
シャープペンで3回なぞる
スポイトで
釉薬を流し込む
約1000度の窯で
焼き上げ
完成
職人さんのほどんどは、女川町で暮らす女性たち。
設立当初からのメンバーは、これまでに2,000枚以上の制作を経験しています。我が子をお嫁に出すような心境で、1枚1枚愛情をこめて制作されています。
女川駅前の商業施設「シーパルピア女川」の一角にショップ兼工房があります。
簡単な絵付け体験ができるワークショップがとても人気で、女川観光の記念に体験される方も多く、週末はご家族連れで賑わっています。